書名 | 法隆寺は移築された―太宰府から斑鳩へ― |
著者名 | 米田良三 |
出版社・出版年 | 新泉社・1991年 |
内容・目次 | はじめに 第T部:法隆寺の封印を解く 第1章:解体修理工事報告書の内容 第2章:解体修理工事報告書の三つの事実 第U部:日本文化の華・観世音寺の運命 第3章:観世音寺はいつ・だれが造ったか 第4章:その後の観世音寺 第V部:日本の原風景・たい(イ偏に妥)国の姿 第5章:たい(イ偏に妥)国とはどのような国か 第6章:考古学的成果の再検討 第7章:ふたたびたい(イ偏に妥)国について 第W部:日本の天才・上宮王の業績 第8章:法隆寺の仏像 第9章:創建観世音寺金堂の仏像 第10章:正倉院御物の検討 第11章:たい(イ偏に妥)国の宗教 あとがき |
解説 | 建築家である著者が古田武彦氏の所説に触発されて書いた書。圧巻は 第T部の法隆寺の西院伽藍の解体修理報告書の内容を建築家の目から つぶさに検証したところ、金堂と五重塔の部材には、はっきりと一度解体し て再度組みなおしたあとが数多く見られ、それが一部分の修理などでは理 解できない、建物の根幹部分にも及んでいる事を検証した部分。著者はこ の検討結果をもとに、古い絵図などとの比較検討の結果、現法隆寺の西院 伽藍は太宰府観世音寺の金堂と五重塔を解体し移築したものである事。そ して其の際に建物も向きは元のものとは違った向きに建てられるとともに、 内部もかなり改造された事を証明する。 太宰府観世音寺を建てたのは九州王朝の上宮法皇(隋書たい国伝のアメ ノタリシホコその人)であることは古田氏の著書に詳しい。 (なお著者は第2書である「建築から古代を解く」【新泉社・1993年刊】で京都 の三十三間堂は太宰府観世音寺の三十三間堂を移築したものであることも 論証している) |
値段 | 1854円 |