書名 | 海を渡った縄文人―縄文時代の交流と交易― |
著者 | 橋口尚武編著 |
出版社・出版年 | 小学館・1999年 |
内容・目次 | 序論 海からの贈り物―海産物の交流・交易を中心に―・・・・・・・・橋口尚武 ・縄文時代の海の交流 ・海と内陸部の交流 ・伊豆諸島からの貝の道 北からの道―シベリア・サハリン・千島列島と北海道ー・・・・・・・・・・野村 崇 ・北回りの大陸文化 ・北海道産黒曜石の交易 ・石刃鏃文化の波及 ・縄文晩期〜続縄文文化期の北方文化の流入 ・千島列島の縄文、続縄文文化 北の道・南の道―津軽海峡を巡る交流―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・福田友之 ・津軽海峡をめぐる土器文化 ・黒曜石をめぐる交流 ・北上する貝製品 ・多様化する交易品 ・奥羽山系越えの道―アスファルトのたどった道 内陸の道―峠の旅人―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上野修一 ・縄文集落の成立と交流の始まり ・内陸部における交易 ・さまざまな交流の道 黒潮圏の交流文化―列島をめぐる交流・交易―・・・・・・・・・・・・・・橋口尚武 ・海へ進出した縄文人 ・黒曜石の交易 ・土器から見た縄文後・晩期の交流 日本海の海人文化と交流路・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・橋本澄夫 ・海に誘われた縄文人 ・鳥浜貝塚の栽培植物から見る日本海の交流 ・漆工芸の伝来と伝播 ・けつ状耳飾の生産と工人集団 ・真脇遺跡のイルカ漁と交易 ・新保・新崎式土器とヒスイの交流 ・大型建物・大型石棒と新保・新崎式土器人 ・多彩な石製呪具類と交流 南の海の道と交流―南九州と南島の交流・交易を中心に・・・・・・上村俊雄 ・縄文文化の出現と南島との交流 ・南海を渡った縄文人たち ・南島への道―黒曜石・ヒスイ・貝のたどった道― |
解説 | 各地の考古学出土遺物を手がかりとして、縄文時代における日本列島の人と物の移動の実態を 全体として把握しようとする論文集。北は千島列島から南は琉球諸島までの遺物から縄文時代に は海や川を利用した大規模な交流・交易があったことを実証する。惜しむらくは、考察が狭い意味 での日本列島内にとどまっており(わずかにサハリンと朝鮮に言及されているが)、環日本海地域 にすら論証の手が及んでおらず、ましてや環太平洋地域での交流には全く言及されていない事は 残念である。 |
値段 | 2500円 |