書名 | 室町時代 |
著者名 | 脇田晴子 |
出版社・出版年 | 中央公論社(新書):1985年刊 |
内容・目次 | ○序章 室町時代の特質 ○第1章 東アジア世界の中の日本 1 日明貿易の仕組み 2 将軍権力の確立 3 貿易の政治性 4 貿易の実態 5 日朝貿易・倭寇・密貿易 ○第2章 土倉と徳政 1 土倉・酒屋・日銭屋 2 高利貸業者の掌握 3 土一揆と私徳政 4 分一徳政令と徳政免除 ○第3章 変貌する畿内と諸国 1 豊作飢饉と地主制の成立 2 小経営の存立基盤 3 京と諸国 ○第4章 自治を高める都市と農村 1 自検断の村々 2 職種別結合の座の成立 3 自治都市の成立 4 差別された人々の集団 ○結びにかえてー戦国・近世への展望 ○あとがき |
解説 | 本書は、商工業者の動向と都市の成立を軸にして、室町時代という時代の性格を活写したもの。鎌倉時代以前から発展してきた商品経済(資本主義経済)がほぼ全国的に広がり、この商品経済の発展に伴い、共同体社会やそこにおける人間の関係が変化してきた様が描かれている。 この社会の動きの中では、権力者といえども商工業との関係を蜜にせざるをえず、室町幕府は、この側面を色濃く持っていることも、詳しく描かれている。 室町時代というものを包括的に捉える好著である。 |
値段 | 699円 |